NASH治療にはミカルディスと具沢山の味噌汁が有効

一般的には脂肪性肝障害、いわゆる脂肪肝は酒などのアルコールの摂取過多によって罹患しますが、アルコールが原因ではない、糖尿病や肥満など生活習慣病の一つとして発症することが多くなりました。飲酒歴はないのにアルコール性肝障害に似た脂肪性肝障害がみられ、脂肪沈着とともに炎症や線維化が起こります。そして、炎症、線維化が進行すると非アルコール性脂肪肝炎(NASH)となり、肝硬変さらには肝細胞癌と進んでしまう可能性があります。成人の約1%程度がNASHであると考えられていますが、現在NASHの有効な薬物療法はありません。しかし、近年になって、降圧剤のアンジオテンシンII受容体拮抗剤(ARB)である「ロサルタン」という薬が有効であることが判ってきました。また、糖尿病治療薬であるインスリン抵抗性改善剤も、脂肪の状態を良くする作用があるので有効です。このため、降圧剤のARBの一つとして開発された「ミカルディス」という薬が降圧作用とインスリン抵抗性改善作用を同時に合わせ持つため、ミカルディスを服用することが大変有効な薬物療法であることが判ってきました。

また、治療には、ミカルディスの服用と共に大事なのは食生活の改善で、できるだけ甘いもやジュース類、炭水化物の糖質摂取を控え、野菜や海草、きのこ類などを十分摂取して食物繊維やビタミン類を減らさないバランスの良い食事を心がけることが必要になります。味噌汁は、一般的には塩分が多いと言って敬遠されがちですが、野菜や海草、きのこ類などを入れた具沢山の味噌汁は食物繊維やビタミン類を比較的簡単に摂取することができます。味噌汁の塩分が気になるようであれば、汁は全部飲まないなどの工夫をすればミカルディスと並んで、立派な「NASH治療食品」となります。